【歌詞・和訳】「A Little More」Ed Sheeran【解説あり】|君を愛していた、今は毎日少しずつ君を憎むようになっている

レベル4

「A Little More」は、エド・シーランの感情的な一面を映し出した曲。
かつて大切に思っていた相手への愛が、日々少しずつ憎しみに変わっていく様子を描いています。

歌詞はかなりリアルで、ただの恋愛ソングというより「人間ドラマ」を感じさせるのが特徴です。失恋や複雑な関係を経験した人なら、心に刺さる表現が多いはず。

  • 歌詞が辛辣で、皮肉を含む元友人・元恋人への直接的な言及や「人生が良くなった、でも忘れられない」という逆説的な感情を描いている曲です。
  • ミュージックビデオは物語性が強く、俳優ルパート・グリントが出演するなど視覚的にも“執着・心の揺らぎ”を提示し、歌詞の「心のこじれ」を補強しています。

以前のヒットソングである「Lego House」の続編のような映像になっており、エド・シーランファンにとっては感慨深い作品になっています。

歌詞(英語)和訳文法・表現解説
You think I was born to ruin your life君は、僕が君の人生を台無しにするために生まれたと思っているwas born to ~ = 「〜するために生まれた」。誇張的な表現で「存在そのものを否定されている」ニュアンス。
But you did most of that before I arrivedでも、僕が現れる前に、君はもう自分でほとんど壊していたんだbefore I arrived = 「僕が現れる前に」。
Some things are broken when you open the box箱を開けた時点で壊れているものもあるよ比喩表現。最初から壊れている関係や状況を示す。
So stop this, you’ve gone too far, enough is enoughだからもうやめろ、やりすぎだ、もう十分だenough is enough = 「もうたくさんだ/いい加減にして」。強い拒絶の言葉。
I wish I didn’t care this much, but I doこんなに気にしたくないのに、どうしても気になってしまうI wish ~ = 「〜だったらよかったのに」。現実とは逆の願望。
No one knows the half of it, what you put me through誰も知らない、半分も、君が僕に与えた苦しみをput someone through ~ = 「〜(苦しみなど)を経験させる」。
And I, I sometimes wonder, do you live with regret?そして僕は時々考える、君は後悔しながら生きているのか?live with regret = 「後悔を抱えて生きる」。
Wish I could say, “I wish you the best”, 「幸せを願っている」と言えたらよかったのにI wish I could say = 実際には言えないことを示す婉曲表現。
‘cause I used to love you / Now every day, I hate you just a little moreだって以前は君を愛していた / 今は毎日、少しずつ君を憎むようになっているused to ~ = 「以前は〜していた」。過去との対比が強調されている。
Life got better when I lost you君を失ってから、人生は良くなった シンプルだが強烈な否定。
But every day I hate you just a little more and more and moreでも毎日、君をほんの少しずつ、どんどんもっと憎むようになっていくjust a little more = 「ほんの少しだけもっと」。繰り返し and more and more で「どんどん増していく」という強調。
Blame it on your history自分の過去のせいにしてblame A on B = 「AをBのせいにする」。ここでは「it(問題や失敗)」を「your history(過去)」のせいにする。
And say it’s not your faultそして「それは自分のせいじゃない」と言うit’s not your fault = 定番フレーズ。「君の責任じゃない」と主張するニュアンス。
I can’t call you crazy君を「狂ってる」とは呼べないcall 人 + 形容詞 = 「人を〜と呼ぶ」。ここでは「crazy」と呼ぶことを否定。
Cause you could be diagnosedだって診断を受ける可能性があるからCause = because(カジュアルな省略)。could be diagnosed = 「診断される可能性がある」。精神的な問題を暗示。
Oh, I used to love youああ、かつては君を愛していたused to + 動詞 = 「以前は〜していた(今はしていない)」。愛が過去のものになったことを強調。
But every day, I hate you just a little more and more and moreでも毎日、君をほんの少しずつ、どんどんもっと憎むようになる1行目と同じ繰り返し。強い感情を「反復」で表現している。
I wish that you would look in the mirror ‘cause, if you did君が鏡を見てくれたらいいのに。だって、もし見たら…I wish + 仮定法:実際にはそうじゃないけど「〜だったらいいのに」と願う表現。’cause = because(カジュアル)。
You’d see the problem is you ‘cause you’re a prick問題は君自身だってわかるよ。だって君は嫌な奴だから。You’d see = You would see(仮定法)。prick:スラングで「嫌な奴、最低なやつ」。強い表現。
I know that I’m your scapegoat whenever the rain falls雨が降るたび、君にとって僕がスケープゴート(責任を押し付ける相手)になるんだ。scapegoat:責任をなすりつけられる人。whenever = every time(〜するたびに)。
Whenever you slip or when you’re in a dip君が失敗したときや落ち込んでいるときはいつも。slip:失敗する。dip:気分の落ち込み、スランプ。
I was there to lean on when I was a kid子どもの頃は、君が頼れる存在でいてあげたのに。lean on = 頼る。I was there to…「〜してあげた」という言い方。
But now that I’m an adult, I see it for what it isでも今は大人になって、それが本当はどういうものか分かるんだ。Now that…「今や〜なので」。see it for what it is = それをありのままに理解する。
I have to lock the door now, fuck building a bridge今はもうドアを閉ざすしかない。関係修復なんてクソくらえ。lock the door = 心を閉ざす比喩。build a bridge = 関係を修復する。ここでは拒否の強い表現。
Take all your apologies and put ‘em in a bin謝罪なんて全部ゴミ箱に捨てちまえ。em = them(カジュアルな省略)。bin = ゴミ箱(イギリス英語)。
For your dad’s sake, please move out your dad’s placeお父さんのためにも、もうお父さんの家から出てくれ。for someone’s sake = 〜のために。move out = 引っ越す、出て行く。
Stop bringing drama there with your mates友達と一緒にトラブルを持ち込むのはやめろ。bring drama = ゴタゴタを起こす。mates = 友達(イギリス英語、口語的)。
Your sister’s got enough to manage on her plate妹はすでに手一杯なんだ。have enough on one’s plate = すでにやることが多くて大変。口語でよく使われる。
To worry ‘bout you controlling your rage君が怒りをコントロールできるかなんて心配してる余裕はない。bout = about(省略)。rage = 激しい怒り。
And, one day, we’ll all be deadいつか、僕らはみんな死ぬだろうone day = 将来いつか(漠然とした未来)。we’ll = we will(未来形)。
But, between now and thenでも、その「いつか」までの間にbetween now and then = 「今とその時の間で/その間に」。文のつなぎ語句。
I never want to see you againその間、二度と君に会いたくないnever want to = 絶対に〜したくないという強い意思。
I used to love you昔は君を愛していたused to + 動詞:過去に継続的に行っていた習慣や状態を表す(今は違う)。
Now every day, I hate you just a little moreでも今は、毎日少しずつ君をますます嫌いになるevery day = 毎日。hate you just a little more = 「少しずつさらに嫌いになる」。比較表現の感覚。
Life got better when I lost you君を失ってから人生は良くなったgot better = よくなった(get の過去形)。when + 節で「〜したとき/〜してから」という時間関係。
But every day, I hate you just a little more and more and moreでも毎日ますますます君が嫌いになっていくand more and more = 「ますます〜」。強調の反復。口語的で感情を強める。
Blame it on your historyそれを君の過去のせいにすればいいImperative (命令文):主語が省略され、「〜しろ/〜してくれ」を表す。blame A on B = Aの原因をBのせいにする。
And say it’s not your faultそして「君のせいじゃない」と言い張るsay it’s not your fault = 「〜と言う/主張する」。fault = 責任、過失。
I can’t call you crazy君を「頭がおかしい」とは言えないcan’t call ~ = 〜とは言えない(できない)。ここは遠慮や法的/道徳的な理由で言えない、というニュアンス。
Cause you could be diagnosedだって診断される(精神疾患の診断を受ける)かもしれないからCause = because。could be diagnosed = 「診断される可能性がある」。could は可能性を表す助動詞。※敏感な表現なので注意(精神疾患を軽率に使わない)。
Oh, I used to love youああ、昔は君を愛していたんだ感嘆の Oh。used to(過去の習慣・状態)。感情の対比を強調。
But every day, I hate you just a little more and more and moreでも毎日、ますます君を嫌いになる先ほどと同様の繰り返しで**感情のエスカレーション(段々強くなる)**を表現。反復は歌詞で強い感情を伝える手法。
I wish I didn’t care this much, but I doこんなに気にしなければよかったのに…でも実際は気にしてるんだI wish + 過去形 = 仮定法で「〜だったらいいのに(実際はそうじゃない)」。ここでは「気にしなければいいのに、実際は気にしている」。
No one knows the half of it, what you put me through君が僕にしてきたことの半分ですら、誰も知らないthe half of it = 「その半分」。強調で「ほんの一部しか知られてない」。put me through = 「(嫌な経験を)僕にさせる」。
And I, I sometimes wonder, do you live with regret?そして、時々思うんだ。君は後悔しながら生きてるのか?wonder = 疑問に思う。live with regret = 後悔を抱えて生きる。日常英語でも使える表現。
Wish I could say, “I wish you the best”, but I don’t「幸せを願ってるよ」なんて言えたらよかったのに…でも言えないI wish I could… = 「〜できればよかったのに(実際はできない)」。典型的な仮定法。I wish you the best = 「あなたの幸せを願うよ」。別れのときによく使う定型句。
I used to love you昔は君を愛していたused to:過去の習慣や状態を表す(今はそうではない)。
Now every day, I hate you just a little moreでも今は、毎日少しずつ君を嫌いになっているjust a little more:少しずつもっと。段階的に強まるニュアンス。
Life got better when I lost you君を失ってから、人生は良くなったgot better = よくなった。when I lost you = 「君を失ったとき/後」。
But every day, I hate you just a little more and more and moreでも毎日、ますますます君が嫌いになるmore and more の反復で感情を強調。歌詞でよく使われる。
Blame it on your historyそれを自分の過去のせいにすればいいBlame A on B = AをBのせいにする。命令文で皮肉っぽい。
And say it’s not your faultそして「君のせいじゃない」と言い張るんだろうit’s not your fault:直訳「君のせいじゃない」。謝罪や弁解のときによく使うフレーズ。
I can’t call you crazy君を「狂ってる」とは言えないcall 人 + 形容詞 = 「人を〜だと呼ぶ/言う」。
Cause you could be diagnosedだって診断されるかもしれないからcould be + 過去分詞 = 受動態で「〜される可能性がある」。diagnosed = 診断される。医学的な文脈。
Oh, I used to love youああ、昔は君を愛していたんだOh = 感嘆。used to で過去と現在の対比を強調。
But every day, I hate you just a little more and more and moreでも毎日、ますます君を嫌いになる反復表現で「感情がエスカレートしている」ことを強調。
  • I wish + 過去形 / I wish I could + 原形(仮定法) → 「〜だったらいいのに/〜できたらいいのに」
  • used to + 動詞 → 「以前は〜だった」
  • blame A on B → 「AをBのせいにする」
  • put someone through (something) → 「(嫌なことを)人に経験させる」
  • have enough on one’s plate → 「もう手一杯である」
  • see it for what it is → 「物事をありのままに理解する」

この曲には日常会話でも使える便利フレーズがたくさん登場します。

  • I wish + 過去形
    → 「〜だったらいいのに(実際は違う)」
    例: I wish I didn’t care.(気にしなければいいのに)
  • used to + 動詞
    → 「昔は〜だった(今は違う)」
    例: I used to love you.(昔は君を愛していた)
  • blame it on ~
    → 「〜のせいにする」
    例: Don’t blame it on me.(それを私のせいにしないで)
  • have enough on one’s plate
    → 「手一杯である、十分に大変なことを抱えている」
    例: Your sister’s got enough to manage on her plate.
    (君の妹はもう十分大変なんだ)

歌詞に出てきた表現を、自分の会話に取り入れると英語がぐっと自然になります。

  • 気持ちを抑えたい時
    I wish I didn’t think about it so much.
    (そんなに考えなければいいのに)
  • 昔の習慣を話す時
    I used to play soccer every weekend.
    (昔は毎週末サッカーしてたんだ)
  • 責任を押し付けられた時
    Don’t blame it on me, it’s not my fault.
    (それ私のせいにしないで、私のせいじゃないよ)

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