🎶 『A Little More』の基本情報

「A Little More」は、エド・シーランの感情的な一面を映し出した曲。
かつて大切に思っていた相手への愛が、日々少しずつ憎しみに変わっていく様子を描いています。
- アーティスト:Ed Sheeran
- ジャンル:ポップ/バラード
- テーマ:愛と憎しみ、家族や人間関係の葛藤
歌詞はかなりリアルで、ただの恋愛ソングというより「人間ドラマ」を感じさせるのが特徴です。失恋や複雑な関係を経験した人なら、心に刺さる表現が多いはず。
曲の背景
- 歌詞が辛辣で、皮肉を含む元友人・元恋人への直接的な言及や「人生が良くなった、でも忘れられない」という逆説的な感情を描いている曲です。
- ミュージックビデオは物語性が強く、俳優ルパート・グリントが出演するなど視覚的にも“執着・心の揺らぎ”を提示し、歌詞の「心のこじれ」を補強しています。

以前のヒットソングである「Lego House」の続編のような映像になっており、エド・シーランファンにとっては感慨深い作品になっています。
【歌詞・和訳解説】「A Little More」Ed Sheeran
| 歌詞(英語) | 和訳 | 文法・表現解説 |
|---|---|---|
| You think I was born to ruin your life | 君は、僕が君の人生を台無しにするために生まれたと思っている | was born to ~ = 「〜するために生まれた」。誇張的な表現で「存在そのものを否定されている」ニュアンス。 |
| But you did most of that before I arrived | でも、僕が現れる前に、君はもう自分でほとんど壊していたんだ | before I arrived = 「僕が現れる前に」。 |
| Some things are broken when you open the box | 箱を開けた時点で壊れているものもあるよ | 比喩表現。最初から壊れている関係や状況を示す。 |
| So stop this, you’ve gone too far, enough is enough | だからもうやめろ、やりすぎだ、もう十分だ | enough is enough = 「もうたくさんだ/いい加減にして」。強い拒絶の言葉。 |
| I wish I didn’t care this much, but I do | こんなに気にしたくないのに、どうしても気になってしまう | I wish ~ = 「〜だったらよかったのに」。現実とは逆の願望。 |
| No one knows the half of it, what you put me through | 誰も知らない、半分も、君が僕に与えた苦しみを | put someone through ~ = 「〜(苦しみなど)を経験させる」。 |
| And I, I sometimes wonder, do you live with regret? | そして僕は時々考える、君は後悔しながら生きているのか? | live with regret = 「後悔を抱えて生きる」。 |
| Wish I could say, “I wish you the best”, | 「幸せを願っている」と言えたらよかったのに | I wish I could say = 実際には言えないことを示す婉曲表現。 |
| ‘cause I used to love you / Now every day, I hate you just a little more | だって以前は君を愛していた / 今は毎日、少しずつ君を憎むようになっている | used to ~ = 「以前は〜していた」。過去との対比が強調されている。 |
| Life got better when I lost you | 君を失ってから、人生は良くなった | シンプルだが強烈な否定。 |
| But every day I hate you just a little more and more and more | でも毎日、君をほんの少しずつ、どんどんもっと憎むようになっていく | just a little more = 「ほんの少しだけもっと」。繰り返し and more and more で「どんどん増していく」という強調。 |
| Blame it on your history | 自分の過去のせいにして | blame A on B = 「AをBのせいにする」。ここでは「it(問題や失敗)」を「your history(過去)」のせいにする。 |
| And say it’s not your fault | そして「それは自分のせいじゃない」と言う | it’s not your fault = 定番フレーズ。「君の責任じゃない」と主張するニュアンス。 |
| I can’t call you crazy | 君を「狂ってる」とは呼べない | call 人 + 形容詞 = 「人を〜と呼ぶ」。ここでは「crazy」と呼ぶことを否定。 |
| Cause you could be diagnosed | だって診断を受ける可能性があるから | Cause = because(カジュアルな省略)。could be diagnosed = 「診断される可能性がある」。精神的な問題を暗示。 |
| Oh, I used to love you | ああ、かつては君を愛していた | used to + 動詞 = 「以前は〜していた(今はしていない)」。愛が過去のものになったことを強調。 |
| But every day, I hate you just a little more and more and more | でも毎日、君をほんの少しずつ、どんどんもっと憎むようになる | 1行目と同じ繰り返し。強い感情を「反復」で表現している。 |
| I wish that you would look in the mirror ‘cause, if you did | 君が鏡を見てくれたらいいのに。だって、もし見たら… | I wish + 仮定法:実際にはそうじゃないけど「〜だったらいいのに」と願う表現。’cause = because(カジュアル)。 |
| You’d see the problem is you ‘cause you’re a prick | 問題は君自身だってわかるよ。だって君は嫌な奴だから。 | You’d see = You would see(仮定法)。prick:スラングで「嫌な奴、最低なやつ」。強い表現。 |
| I know that I’m your scapegoat whenever the rain falls | 雨が降るたび、君にとって僕がスケープゴート(責任を押し付ける相手)になるんだ。 | scapegoat:責任をなすりつけられる人。whenever = every time(〜するたびに)。 |
| Whenever you slip or when you’re in a dip | 君が失敗したときや落ち込んでいるときはいつも。 | slip:失敗する。dip:気分の落ち込み、スランプ。 |
| I was there to lean on when I was a kid | 子どもの頃は、君が頼れる存在でいてあげたのに。 | lean on = 頼る。I was there to…「〜してあげた」という言い方。 |
| But now that I’m an adult, I see it for what it is | でも今は大人になって、それが本当はどういうものか分かるんだ。 | Now that…「今や〜なので」。see it for what it is = それをありのままに理解する。 |
| I have to lock the door now, fuck building a bridge | 今はもうドアを閉ざすしかない。関係修復なんてクソくらえ。 | lock the door = 心を閉ざす比喩。build a bridge = 関係を修復する。ここでは拒否の強い表現。 |
| Take all your apologies and put ‘em in a bin | 謝罪なんて全部ゴミ箱に捨てちまえ。 | em = them(カジュアルな省略)。bin = ゴミ箱(イギリス英語)。 |
| For your dad’s sake, please move out your dad’s place | お父さんのためにも、もうお父さんの家から出てくれ。 | for someone’s sake = 〜のために。move out = 引っ越す、出て行く。 |
| Stop bringing drama there with your mates | 友達と一緒にトラブルを持ち込むのはやめろ。 | bring drama = ゴタゴタを起こす。mates = 友達(イギリス英語、口語的)。 |
| Your sister’s got enough to manage on her plate | 妹はすでに手一杯なんだ。 | have enough on one’s plate = すでにやることが多くて大変。口語でよく使われる。 |
| To worry ‘bout you controlling your rage | 君が怒りをコントロールできるかなんて心配してる余裕はない。 | bout = about(省略)。rage = 激しい怒り。 |
| And, one day, we’ll all be dead | いつか、僕らはみんな死ぬだろう | one day = 将来いつか(漠然とした未来)。we’ll = we will(未来形)。 |
| But, between now and then | でも、その「いつか」までの間に | between now and then = 「今とその時の間で/その間に」。文のつなぎ語句。 |
| I never want to see you again | その間、二度と君に会いたくない | never want to = 絶対に〜したくないという強い意思。 |
| I used to love you | 昔は君を愛していた | used to + 動詞:過去に継続的に行っていた習慣や状態を表す(今は違う)。 |
| Now every day, I hate you just a little more | でも今は、毎日少しずつ君をますます嫌いになる | every day = 毎日。hate you just a little more = 「少しずつさらに嫌いになる」。比較表現の感覚。 |
| Life got better when I lost you | 君を失ってから人生は良くなった | got better = よくなった(get の過去形)。when + 節で「〜したとき/〜してから」という時間関係。 |
| But every day, I hate you just a little more and more and more | でも毎日ますますます君が嫌いになっていく | and more and more = 「ますます〜」。強調の反復。口語的で感情を強める。 |
| Blame it on your history | それを君の過去のせいにすればいい | Imperative (命令文):主語が省略され、「〜しろ/〜してくれ」を表す。blame A on B = Aの原因をBのせいにする。 |
| And say it’s not your fault | そして「君のせいじゃない」と言い張る | say it’s not your fault = 「〜と言う/主張する」。fault = 責任、過失。 |
| I can’t call you crazy | 君を「頭がおかしい」とは言えない | can’t call ~ = 〜とは言えない(できない)。ここは遠慮や法的/道徳的な理由で言えない、というニュアンス。 |
| Cause you could be diagnosed | だって診断される(精神疾患の診断を受ける)かもしれないから | Cause = because。could be diagnosed = 「診断される可能性がある」。could は可能性を表す助動詞。※敏感な表現なので注意(精神疾患を軽率に使わない)。 |
| Oh, I used to love you | ああ、昔は君を愛していたんだ | 感嘆の Oh。used to(過去の習慣・状態)。感情の対比を強調。 |
| But every day, I hate you just a little more and more and more | でも毎日、ますます君を嫌いになる | 先ほどと同様の繰り返しで**感情のエスカレーション(段々強くなる)**を表現。反復は歌詞で強い感情を伝える手法。 |
| I wish I didn’t care this much, but I do | こんなに気にしなければよかったのに…でも実際は気にしてるんだ | I wish + 過去形 = 仮定法で「〜だったらいいのに(実際はそうじゃない)」。ここでは「気にしなければいいのに、実際は気にしている」。 |
| No one knows the half of it, what you put me through | 君が僕にしてきたことの半分ですら、誰も知らない | the half of it = 「その半分」。強調で「ほんの一部しか知られてない」。put me through = 「(嫌な経験を)僕にさせる」。 |
| And I, I sometimes wonder, do you live with regret? | そして、時々思うんだ。君は後悔しながら生きてるのか? | wonder = 疑問に思う。live with regret = 後悔を抱えて生きる。日常英語でも使える表現。 |
| Wish I could say, “I wish you the best”, but I don’t | 「幸せを願ってるよ」なんて言えたらよかったのに…でも言えない | I wish I could… = 「〜できればよかったのに(実際はできない)」。典型的な仮定法。I wish you the best = 「あなたの幸せを願うよ」。別れのときによく使う定型句。 |
| I used to love you | 昔は君を愛していた | used to:過去の習慣や状態を表す(今はそうではない)。 |
| Now every day, I hate you just a little more | でも今は、毎日少しずつ君を嫌いになっている | just a little more:少しずつもっと。段階的に強まるニュアンス。 |
| Life got better when I lost you | 君を失ってから、人生は良くなった | got better = よくなった。when I lost you = 「君を失ったとき/後」。 |
| But every day, I hate you just a little more and more and more | でも毎日、ますますます君が嫌いになる | more and more の反復で感情を強調。歌詞でよく使われる。 |
| Blame it on your history | それを自分の過去のせいにすればいい | Blame A on B = AをBのせいにする。命令文で皮肉っぽい。 |
| And say it’s not your fault | そして「君のせいじゃない」と言い張るんだろう | it’s not your fault:直訳「君のせいじゃない」。謝罪や弁解のときによく使うフレーズ。 |
| I can’t call you crazy | 君を「狂ってる」とは言えない | call 人 + 形容詞 = 「人を〜だと呼ぶ/言う」。 |
| Cause you could be diagnosed | だって診断されるかもしれないから | could be + 過去分詞 = 受動態で「〜される可能性がある」。diagnosed = 診断される。医学的な文脈。 |
| Oh, I used to love you | ああ、昔は君を愛していたんだ | Oh = 感嘆。used to で過去と現在の対比を強調。 |
| But every day, I hate you just a little more and more and more | でも毎日、ますます君を嫌いになる | 反復表現で「感情がエスカレートしている」ことを強調。 |
歌詞に学べる!重要表現まとめ

- I wish + 過去形 / I wish I could + 原形(仮定法) → 「〜だったらいいのに/〜できたらいいのに」
- used to + 動詞 → 「以前は〜だった」
- blame A on B → 「AをBのせいにする」
- put someone through (something) → 「(嫌なことを)人に経験させる」
- have enough on one’s plate → 「もう手一杯である」
- see it for what it is → 「物事をありのままに理解する」
🗝 英語学習に役立つフレーズ

この曲には日常会話でも使える便利フレーズがたくさん登場します。
- I wish + 過去形
→ 「〜だったらいいのに(実際は違う)」
例: I wish I didn’t care.(気にしなければいいのに) - used to + 動詞
→ 「昔は〜だった(今は違う)」
例: I used to love you.(昔は君を愛していた) - blame it on ~
→ 「〜のせいにする」
例: Don’t blame it on me.(それを私のせいにしないで) - have enough on one’s plate
→ 「手一杯である、十分に大変なことを抱えている」
例: Your sister’s got enough to manage on her plate.
(君の妹はもう十分大変なんだ)
💬 歌詞フレーズを日常会話で使ってみよう

歌詞に出てきた表現を、自分の会話に取り入れると英語がぐっと自然になります。
- 気持ちを抑えたい時
I wish I didn’t think about it so much.
(そんなに考えなければいいのに) - 昔の習慣を話す時
I used to play soccer every weekend.
(昔は毎週末サッカーしてたんだ) - 責任を押し付けられた時
Don’t blame it on me, it’s not my fault.
(それ私のせいにしないで、私のせいじゃないよ)
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これらをプレイリストに入れると、英語学習だけでなく「気持ちに寄り添う音楽」としても楽しめます。

